アダルト業界におけるエロゲーの進化

現代のように様々な事象が目まぐるしく変化する時代において、アダルト業界もまた例外ではありません。

一昔前どころか、数ヵ月前に登場したコンテンツがあっという間に「オワコン」などと呼ばれる時代です。

ではアダルト業界において、エロゲーはどのような進化を遂げてきたのか…が気になるところです。

ここではエロゲーの進化の道を辿りながら、その魅力について語っていきます。
 

エロゲーのはじまり

エロゲーのはじまりは諸説ありますが、1980年代前半だったという説が濃厚です。

「野球拳」という作品で、ゲームのなかでじゃんけんをしながら、勝利すれば服を脱がせることができるというものです。

この時代はまだゲーム業界にアダルトの要素が含まれることが珍しく、世間一般からは「けしからん」という目で見られていたそうです。

ちなみにこの時代のエロゲーで用いられていた機器は、もちろんPC一択です。

その後1985年頃からようやく、登場するキャラクターの容姿やストーリー性に目が向けられるようになります。

美少女が登場したり、彼女たちを射止めるストーリーに人気がありました。

しかしそれと同時に、エロゲーに対する批判的な声が高まってきます。

そんな流れを助長したのが、1990年代初めに起きた事件の数々です。

エロゲーの万引きと誘拐殺人事件の関連性など、世間からの目が厳しくなっていきます。
 

エロゲーの多様性と進化の行方

1990年代の中頃になると、エロゲーは更なる進化を遂げて、ジャンルも多様化します。

シナリオ系やアドベンチャー系、RPG系など現代のジャンルに近いものになってきます。

そしてこの時代のエロゲーの発展に大きな功績を残したのが、ゲーム会社の「エルフ」と「アリスソフト」です。

エロ描写がより具体的になっていくのもこの頃です。

そして2000年に入ると、音楽性の要素も重要視されるようになり、より凝ったストーリー展開のエロゲーが登場します。

またエロの要素がありながら、感動できるエロゲーも誕生します。

その後、義妹や幼馴染みのヒロインが登場する設定がウケて、現代では定番となっています。

この頃から「萌えキャラ」という定義が広く浸透していきます。

そして何よりも大きな変化となったのが、PCのみならずスマホひとつでエロゲーのプレイが可能になったことでしょう。

これによってエロゲーがより一般的なものになったことは間違いありません。
 

今後のエロゲー業界

実は残念なことにエロゲー業界は衰退の時期に入ったという声もあります。

もちろん、日々変化するコンテンツの波に飲まれてしまっている可能性もあるでしょう。

しかしアダルト業界は古くから日常生活のヒトコマとして息づいていて、現代には更にオープンになっていると言っても過言ではありません。

そうなると、エロゲーがオワコンになったと言われても、この世から無くなることはないでしょう。

なにしろゲーム熱はますます高まっている現代では、そこにエロ要素が加えられたエロゲーが楽しくないはずがありません。